ウェブを収益化したいと思っている人に喋っていること+自分のサイトの収益の変遷など
こんにちは。
人に「ブログにすると良いですよ」とか言いまくっていますが、自分はあまりブログを書かないので立場が危うい加藤です。
Slushに参加するためにフィンランドの首都ヘルシンキにやって来ました。
去年も来ましたが今年はSlushの前後2週間、計1ヶ月滞在します。
気温はここ数日で少し下がって0度くらい。
福岡出身の私にとっては寒すぎる。ここからもっと寒くなるとかで戦々恐々。
今日は綺麗に晴れました。冬のヘルシンキは曇りや雨、みぞれが多く、綺麗に晴れるのは珍しいそうです。
外が明るいと気持ちが軽くなります。(寒いけど)
「HANKO 印 SUSHI」というお寿司屋さんを街中でいくつか見つけました。
滞在中にチャレンジしたいと思います。
以下本題。
さて、ウェブサイトの運営をはじめてそこそこ経ったのでウェブサイトについて相談されることがよくあります。最近また特に多い。
色々聞かれて色々答えるのですが、ほぼテンプレになっているので受け答えの内容をざっくりと書いておきます。何か参考になれば幸いです。
この記事も関連していますので参考にどうぞ
SEO業者にお願いする前に ウェブサイトを収益化するってことはですね
1.ウェブサイトを立ち上げて収益化してビジネスにしたいのですが、可能ですか?
可能です。加藤でも出来たので不可能領域ではありません。
個人でも会社でもやっているところはたくさんあるので、もはやビジネスとしては珍しいものではありません。手法もある程度ちゃんとある。
2.起業しますが本業が軌道に乗るまで関連するウェブサイトを立ち上げて収益化して、運転資金の足しにしたいんですけど、どうやったら良いですか
これはやめておいたほうが良いと思います。
ウェブサイトを立ち上げて収益化すること自体はとても簡単。ブログ作って広告置くとかなら1時間位で手続完了、スタート可能です。
でも要するにそれって参入障壁が超低いレッドオーシャンですよということで、それなりに本気でやらないとまともな収益にはならんということでもあります。
どんなジャンルのウェブサイトを作るかにもよりますが例えば儲かるジャンルはガチのウェブ屋がひしめいていて、或いは大手が数千万円とか予算つけてやってたりしますので、そこに食い込んで収益を上げていくには1つのお店を作るくらいの心構えでウェブサイトを作り込んでいかないといけません。
「こういうビジネスで起業したいけど、それについてのサイトを作ってとりあえず収益化するにはどうすれば良いですか?」
というのは本当によく聞かれますが、
起業後の忙しい時期にメインの事業じゃないウェブをあれこれやるよりは、メイン事業への動線になるようなブログ等をいかに低負荷で回していくか、みたいなことを考えたほうが良いと思います。
ウェブ屋で起業するなら良いんですけどね。
3.検索したらこういうサイトはなかったので新規性があると思う
こういう新しいサイトやるから一緒にやりましょう!みたいなこともたまに言われます。
素晴らしいチャレンジだと思いますが、多くの場合は「そりゃそういうサイトは無いでしょう」ということが多いです。
今や誰でもサイトを作ってメディアになれる時代ですから、無いには無いなりの理由があります。
その理由の中で最も多いのは
「世の中が求めていないから」
4.ある程度のサイトになるにはどれくらいかかかるんですか?
個人でそこそこのPVになるまで半年くらい、まともにビジネスになるのに3年位だと思います。
もちろんジャンルにや運営者の経験・スキルによっても違います。
1日15時間位はウェブに費やす前提です。(天才除く)
5.コンテンツは作るのでSEOやってください
これってもう外部リンクを不正に貼ってあげるとか、タイトルとかのキーワードを整えてあげるくらいしか。
SEOはコンテンツの方向性やサイトの成長戦略、日々の運営と紐付いているので「SEOだけ」を切り出してどうのこうのっていうのはそもそも無理なんです。
勉強は僕がやるんでテストは君が受けてきて
みたいな。
6.加藤のサイトの成長例
加藤の手元のサイトを例にざっくりと。ゲームの情報サイトです。
PV
3ヶ月で月100万PV突破
2年くらいで月500万PV突破
現在運営開始して3年10ヶ月
収益(※ゲーム系の情報サイトなので広告収益がかなり低い。参考程度に。)
最初の1年→月3万円〜10万円くらい(ライブドアブログでやっていたので更に収益性低かった。でもライブドアブログは簡便なのでスタートにはおすすめ。)
2年目→広告収益に加え外部からのその他の収益もあり、収益が月数十万円単位に増える。この辺からサイト単体の運営費は黒字化。でも自分の給料とか投資的な経費を入れるとまだ真っ赤。
3年目→上がったり下がったりしながらとりあえず黒字化。広告はDFPを用いて複数のアドネットワークを出し分けて最適化。ようやくビジネスになる。記事数は1万を突破。サーバーはWPXクラウドで、それにcloudflareを入れています。WordPressです。(超大規模サイト以外はとりあえずWordPressで良いと思う。)
アドネットワーク(広告)は何を使えば良いんですか?
よく聞かれるので参考に。
■AdSense
とりあえず広告収益を考えるならAdSenseは必須。ポリシーが若干厳しいので注意しましょう。
何らかの理由でAdSenseを置けないのであればアドネットワーク広告での収益化は見送っても良いかもしれない、というレベルで最強。
https://www.google.co.jp/intl/ja/adsense/start/
■nend
ゲーム系や女性向けの広告が豊富。
広告バナーのクリエイティブがきれいで安心。(エロいやつとか悪どいやつが出てこないのでクリーン)
スマホ専用なのでPCには置けない。
使いやすいので加藤はとりあえずAdSenseとセットで勧めています。
■AdStir
色々な広告を取りまとめて最適化して配信するSSPというサービスの1つ。
ですが、ウェブサイトの運営者にとっては他のアドネットワーク広告と同じなので設置する上ではあまり気にしなくても良いでしょう。
広告在庫が豊富なのでSSPは早い段階で使ってみるのが良いんじゃないかな〜と思っています。
ただしSSPのメリットはある程度まとまったPVがある方が享受しやすいので、個人で運営する人やまだそこまで余裕が無いよという場合はサイトが成長してからでも。
■i-mobile
nendと似たような感じのネットワークで、こちらも国内大手。
バナーのクリエイティブの雰囲気はAdSenseやnendと異なりちょっとやんちゃな感じ。
どうやんちゃかは使ってみてください。強力なネットワークなので選択肢に加える価値は十分にありです。
https://sppartner.i-mobile.co.jp/
■その他
nendと同じファンコミさんがやっているmedi8とか、サイバーエージェントさん系列のCOMPASSとか、同じくサイバーエージェントさん系列でゲーム系に強いAMoAdとか、色々あるので、とりあえず使ってみるのが良いと思います。サイトによってもパフォーマンスが違うので、色々試してみましょう。
この辺りのチューニングもウェブビジネスの一環。
■アフィリエイト
あんまりやったこと無いので分かりません、スミマセン。
1つ言えるのは、アドネットワークで収益を上げる構造とアフィリエイトで収益を上げる構造とは異なるということ。アフィリエイトで収益を上げたいならそれ用のノウハウを得るように勉強が必要だと思います。
サイト運営にかかる経費
これもよく聞かれるので参考に
■ライター
これが最大の経費。経費の7割はライターさんへの委託料。最初は1人で記事作成も全てやっていましたが、情報サイトの場合はライターさんを入れたほうがビジネスとしては成長すると思います。
■デザイン
デザインも一部外注しています。アイコンとかロゴとかを自分で作れる人には必要ないかも。
■コンサル
意外かもしれませんが、たまに外部のSEO専門家にお金を払ってアドバイスを得ています。自分でもSEOはある程度知っているつもりですが、他の人に見てもらってアドバイスを得るのは非常に大事。
■サーバー
サーバーをレンタルしていますので月額が発生します。
■CDN
サイトが大きくなるとCDN(コンテンツデリバリーサービス)という、サーバーの負荷を分散したり、万が一サーバーが落ちている時には別サーバーにキャッシュしたサイトデータをユーザーに見せる、みたいなことが必要になってきます。CDNはセキュリティ的にもGoodなのでその点からも導入しています。
加藤はcloudflare(クラウドフレア)の有料版を使っています。コスパ良好です。
■取材・打ち合わせ
地味に結構かかります。お茶代、交通費、場合によっては宿泊費などなど。
検索して得られる情報だけを元にするのは限界があるのでウェブの外の活動も大事です。
■その他
パソコンは万が一のために2台ほしいとか、カメラは良い物にしたいとか、サイトのチェックのためにAndroidとiOSのスマホを用意するとか、アプリ化もしたいよねとか、レビューのために商品を購入するとか、ユーザーアンケートを取る費用とか、勉強会&交流会に出るとか、色々ちょこまかかかります。
まとめ
だいたいこんな感じのことを相談されたら伝えています。
ほとんどの人はこれを話すとウェブサイトの収益化はやらないという選択をしますが、それはそれで良いかなと思います。
その上でウェブはまだまだ可能性があると思いますから、ウェブビジネスやっている方は是非交流したいのでどこかで会ったらよろしくお願いします。