SEO業者にお願いする前に ウェブサイトを収益化するってことはですね

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tsuruetoushi5

この記事はけっこうダラダラ書いていますので、若干支離滅裂で色々省力していたり極論に寄ったりしていて分かりにくかったりするかもしれません。

たまたまなのかそういう時期なのか、最近ウェブサイトの運営について相談を受けることが多い。本当に多い。毎日日替わりで違うサイトを見ていたりする。(これは愚痴じゃないです。頼ってくれて本当にありがとうございます。とてもうれしく思います。)
ウェブというものがビジネスになり金になるということが世に知れ渡って以降、こういう話はそこかしこでされてきたんでしょう。

でも、改めて、やっぱりウェブの運営ってのは何故だかうまく理解されていない気がする。
ノウハウは書籍やウェブサイトなどで共有されているはずだけど、一見すると言わんとすることがまちまちで、どれが正しいかは初心者には分かりにくい。いや、ひょっとするとかなりどっぷりやていないと分からないのかも知れない。

今まで多種多様な相談を受けてきたけど、その中には「コンサル(SEO業者)にお願いをしたことがある」という人も多い。話を聞くと、その自称コンサル(SEO業者)は実にうまくやっている。

今回の相手はチョロいな。

とか思いながら酒でも飲んでいるんでしょうか。
体感的に8割くらいのウェブコンサル=SEO業者はなんだかとても胡散臭い。
もう言い尽くされた話だと思うけど、そのような業者に大金を払う前に、もう一度冷静に考えてほしい。

彼らはその大金に見合うほど優秀なのか。
そもそもあなたのウェブサイトにはSEOが本当に必要なのか。

ウェブコンサル=SEO業者の選び方

ウェブコンサル=SEO業者ってのはなんだかとても胡散臭い。僕の体感では8割が胡散臭くて、ほかの業種よりも少し胡散臭い度は高い気がする。多分ウェブ業界が歴史的にはまだ数十年と浅く未熟な為だろう。

業者をどのように選ぶべきかはこの記事

SEOコンサルタントの選び方〜大切なサイトを潰さないためのチェック方法〜 | なんでものびるWEB

これを読んでいただければよく分かると思う。
このサイトもいわゆるSEO業者が運営しているけど、ここは大丈夫。しっかりしている。そんな保証がどこにあるのかといわれるとそれはそうなんだけど、加藤的には今までかかわった中で1位2位を争うしっかり具合のSEO業者だと思う。

上の記事の内容を補足すると、SEO業者を選ぶ際は、その業者が自社で運営しているサイトのPV(ページビュー)数を尋ねると良いと思う。判断の1つの目安は月間100万PV。100万PVを超えていなければダメなサイトかというとジャンルのよってはそうではないけど、月間100万PV位を取りまわしたことが無ければ、人様のサイトにあれこれ言うのは難しいと思う。
100万PVくらいはちょっと人気のある個人ブロガーだって出せる数字。僕だってライブドアブログで100万PVくらいは出していた。SEOのきちんとした知識があれば、そんなに難しいことじゃない。

自社メディアを運営していない優れたSEOコンサルタントもいることは事実だけど、彼らが本当に優秀かどうかを依頼前に見分けるのは結構難しい。だから、優秀なSEOコンサルタントはみんな自分のウェブサイトを持ってもらって、きちんと運営して、100万PVくらいまで育てておいてもらえると、SEO界隈ももっときれいになるんじゃないかと思う。

SEOとか考える前に考えるべきことがあるかもしれない

SEO業者にお願いした経緯を聞くと、「営業をかけられて」「知り合いの勧めで」みたいなのが多い。知り合いの勧めも実は営業の一種かも知れない。SEO業者は実に営業がうまい。
ウェブサイトの運営がなんとなくうまくいっていないなー、と思っている事業者は、SEO業者=サイト運営のプロ=高いお金を払えば何とかしてくれる、と思う傾向にある。

検索順位が上がる→集客力UP→売り上げ増!

ということを想像しがちだけど、これは非常に短絡的で危険な発想だ。

上の構図が成り立つのは「ウェブサイトに既に十分な収益性がある場合」に限られる。

広告も置いていない、ものも売っていない、例えば日記を書いているだけのブログにSEOをかけて検索順位を上げたところで(実際は上がらないけど、上がったとして)、事業としては何も生まれない。ことが多い。
こんな極端な例はさすがに少ないけど、話を聞くと、

「それってSEOより先にサイトの収益性をきちんと考えた方が良いよね」

ということは多い。
サイトの売り上げが無いのは「検索順位が低いからだ」という間違った考え方をしていて、実はそれはSEO業者に巧みに誘導されたものだったりする。

1000PVで1円しか稼げないサイトに何十万円も何百万円もかけてSEOをお願いして、例え月間100万PVを達成したところで月1000円にしかならない。

広告で収益化している場合、1PV当たりの収益性がどこまで伸びているのか、そのサイトの世の中的なニーズはどれくらいあって、検索ボリュームやその他の指標からどの程度のPVが見込まれるのか、したがって外部にSEOを依頼するとすれば予算はどれくらいかけられるのか、を計算しておかないとおかしな話になる。
例えば50万円投資して、その後月に10万円ずつ回収できる見込みであれば投資した方が良いだろう。半年で黒字になる。(実際はサイトの運営はもうちょっと複雑だけど、簡略化して)

50万円かけて月に1万円ずつ回収するなら投資の回収は4年以上かかる。僕ならその手は選ばない。

広告でなくて、モノを売る通販サイトや、会社の看板として使っているコーポサイトなんかも考え方は一緒。
1PVの金銭的な価値が低いうちは、SEOとかやっても無駄無駄で、先にやるべきは「収益最適化」なんです。

広告の適切な配置、商品がきちんと売れる仕掛けの挿入、会社の魅力が正確に伝わるページ構成、それらができてからSEOはやるべきなんです。
もっといえば、そのレベルに無いサイトにはSEOなんてそもそも無理で、SEO業者もプロなら最初にそれを指摘しなければならない。

SEO必要?本当に?

SEOとか必要ないのにSEOをやろうとしているケースも多い。

例えば専門家に向けた専門的な内容のサイト。
一般の人はまず検索しないような言葉がキーワードになる。
検索されないのだからSEO(検索最適化)は意味が無い。

そのようなサイトは、例えば名刺にURLを印刷するとか、学会やセミナーの場でウェブサイトの有用性を関係者に伝えるとか、プレスリリースを丁寧に出すとか、そういう活動が大事になる。

「~~~このワードで検索1位になりました!」

って、そりゃ当たり前で、そもそも競合がいないから、専門性の高い記事をいくつか入れた段階で勝手に1位になる。1位だろうが100位だろうが検索されないのであればサイトには何の影響もない。

似たようなケースで、会社の看板サイトなんかも当てはまる場合がある。取引先が見るように作った看板サイトは基本的に取引先向けに作っているのであって、一般の人を想定していない。
ウェブから集客できるような業種であれば検索上位に行くことには意味があるかもしれないけど、そうではないのであれば検索上位に行く意味はほとんどない。
分かりやすいURLと、事業活動に紐づけたPRができていればそれで良い。ことが多い。

他にも「それってSEO必要なんすかね」というケースは多い。検索上位=ウハウハ、ではないので業者に依頼する前によく考えるべきだ。事業でやるのであれば投資は利益を上げるために行わなければならない。

趣味で「順位上がったらうれしいな~」みたいな人は、まあ除外です。お金が余っているならそれはそれで。

SEOって必ずしも検索順位が上がるわけではない

SEO(検索最適化)って、検索順位が上がると思っている人が多いし、実際に業者のウェブサイトを見ると「ウチは上がる率85%!」とか、「今まで受けた案件の95%で検索順位が上がりました!」とか書かれていることが多い。

うーん。

確かにSEOを行うと、結果として検索順位は上がる、ことはあるけど、そうじゃない。

SEOってのは検索最適化をするダケで、

つまり、ウェブサイトを検索エンジンに正しく認識させましょう、ってだけで、

例えばサイトの価値が100位であれば、SEOをやったところで検索順位はやっぱり100位なんです。

本来3位くらいの価値がある優良なサイトがSEO的に構造がめちゃくちゃであった場合、ちゃんとしたSEO業者がそれを正して検索エンジンにサイトを正しく認識させると、検索下位から3位に上がることはある。

つまり、サイトの本来の価値が高くなければSEOをやったところで検索順位は上がらない。のです。

ここを省略して「ウチに頼んでもらえれば~~~のワードで検索順位を上げます云々」みたいなSEO業者はなんかちょっと怪しい、と僕は思う。
お願いする側も「楽に検索順位を上げるのがSEO」みたいに思っていたりすることがあるが、100位の価値のサイトを3位に表示させたとしたらそれは要するに「スパム」ってやつで、検索するユーザーを欺くために検索エンジンの欠陥を突くような施工をするしかない。

SEOってのは本来、価値あるサイトが価値あるサイトとして存続するための運用とセットになっているべきで、そこをすっ飛ばして検索順位だけは何とか~~~みたいなのは変だし、要するにユーザーと検索エンジンを騙しているわけだし、今はほとんど無理だし、あまり良いことは無い。そういうことができますよ!といっているSEO業者は、本当にスパム的な施工をやってしまってサイトが検索エンジンからペナルティーを食うか(実際にある話)、或いはあなたを騙そうとしている。

SEOやるなら世の中の10番以内になる情熱はあるのか

今僕の目の前には夏バテ防止用の「クエン酸(食用添加物)」がある。そのまま飲むと酸っぱいので、オブラートに包んで飲んだりしている。でも夏バテ気味になっているから業が深い。

例えばクエン酸を解説するにせよ売るにせよ、クエン酸についてのウェブサイトを作って儲けたいとする。SEOも考える。実際に儲かるかどうかは別で、多分クエン酸のサイトを作っても儲からないけど、ここでは例としてクエン酸とする。

SEOも考えるわけで、であれば検索順位で10位以内に入らなければそこからの流入は見込めない。

つまり世の中に数あるクエン酸のワードが出てくるサイトの中で、日本語でクエン酸のサイトTOP10を並べたときに、あなたのサイトがその中に無ければならない。その中にあなたのクエン酸サイトが出てくるのであれば正しいSEOをすれば検索10位以内に入るし、ユーザーも来る、かも知れない。(検索ボリュームが無ければ来ない)

これは結構難しい。

ニーズのある検索ワードは既に誰かが優れたサイトを作っていることが多い。ボリュームは少なくても儲かるワード、というのも同様に既に誰かがとっている。よほど新しいワードでない限りは、既存のサイトを押しのけて最低10位以内に入る必要がある。

SEOにお金払えば検索順位が上がって人が来て売り上げが上がる、みたいな安易なことではない。SEO業者はクエン酸について多分詳しくないし、売り上げが上がらなかったとしても彼らの食卓には影響しない。

正しいSEO業者だったとしても彼らにできることは、トレーナーがマラソンランナーにするように、

・このメニューで練習した方がきっと速く走れるようになる
・このシューズが君の走り方に向いている
・腕の振り方はこうすべきだろう

というアドバイスをすることだ。

・サイトのこの部分はこのように修正した方がSEO的には良い
・SEO的にはこのようなタイトルの方が良い
・このワードは検索ボリュームはあるが競合が多く難しそうだ

というようなアドバイスを例えばSEO業者はしてくれる。だろう。

少し前までは外部リンクを貼りまくって一時的に検索順位を上げる、みたいなことができていて、SEO業者の良い食い扶持になっていたようだが、現在ではそれはほとんど無理になった。マラソンランナーの例えだとドーピングに似ている。

結局のところサイト運営者は自分で苦労して走るしか無くて、SEO業者はより効率的に走るためのアドバイスしかできない。クエン酸に対する情熱はあなたが持たなければならない。

僕が過去にアドバイスしたサイトでも、運営者が情熱を持っていて深みのある面白いコンテンツが用意されている場合は、ほんの少しSEOのアドバイスをしただけでアクセスの桁が2つくらい変わったりすることがままある。本当に。稀にうまくいきすぎて僕が嫉妬することもある。

逆に、儲かるかなと思って作りました的な薄い記事しかないようなサイトだと、「もっと内容のあるコンテンツを作ろうね」と伝えるしかない。そしてその「楽して儲けたいな~」という気持ちによろしくないSEO業者はうまくつけ込んでくる。

SEOが検索順位上での戦いである以上、「日本語のサイトの中で最低でも10位以内」にならないとダメだ。そういう情熱が自分にあるのかどうか考えてからお金を積む方が良い。

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